大江橋クリニックは眼瞼下垂症の診断・治療に力を入れています
手術を成功させるためには、まず正しく診断することが大切です
大江橋クリニックの診察は完全予約制ですので、まず予約をとってください。その際、ご自身の症状や気になっていること、今までに受けた他院での診察結果や治療などをフォームの記入欄に出来るだけ詳しく書いてください(自由記入、長文でも構いません)。
必要に応じて説明資料などを準備した上でご予約をお取りします。診察には長時間を要しますので、お時間には余裕を見てください。通常は診察終了後一旦家の帰って説明をもう一度思い返していただき、大江橋クリニックで治療を受けようと思ったらもう一度ご予約をお取りいただきます。
もちろん十分ご納得いただいた上で、初診当日に日程を決めて手術予約等をすることもできます。予約の際には通常、手術に必要な血液検査を受けていただきますので、予約料と検査料をお支払いいただきます。ご確認ください。
眼瞼下垂の診察には時間がかかります。できるだけお早めの時間帯にご予約いただいた方が比較的ゆったりと診察を受けていただけます。遅い時間の場合、診察時間がずれ込んだり血液検査や手術予約を当日にお受けできないことがあります。
これらの質問の答えをあらかじめ予約フォームに書き込んでいただくと、効率的な診察が行えます。
眼科的な他の病気を除外、治療しておくことは重要だと思います。白内障の手術やレーシック等は事前にお済ませください。
ただ、眼科の先生でも瞼を専門にしていない場合は「眼瞼下垂症」の診断を正確につけることは難しいと思いますし、医師によっては重症でない限り手術をすることに反対されることもあります。眼科の先生に「眼瞼下垂ですか」と聞くことを薦めているのではありません。
アレルギー性の眼瞼炎やドライアイの有無、あるいはコンタクトレンズによる角膜の傷や汚れ、涙の流れやすさ、視力の左右差、眼圧や白内障の程度など、一般的な眼科の診察を受けてトラブルを解消しておくことが重要だと思います。
例えば下の症例では、術前に眼科治療で翼状片の治療や結膜充血の改善が得られていれば、より積極的な手術ができたかもしれません。
症例13: 腱膜性眼瞼下垂症 術後もぱっちりと開いていません
実は右の角膜には翼状片という異常があり、ぱっちり開けるとそれが見えてしまい、また白眼の血管拡張が見えすぎると見た目が悪いので、皮膚切除を控え目にしました。左の方もそれに揃えるため開けすぎない様にしました。
その後眼科で翼状片を切除し、乱視もソフトコンタクトでも矯正できるようになり、結膜充血も良くなるなど様々な変化がありました。
先に眼科治療を終えていればもう少し皮膚を切り足したり、下眼瞼のたるみ取りを美容的に行って更なる改善がはかれたと思われるのですが。
眼瞼下垂症であることをご説明し、一度ご自宅に戻って再検討した上での来院をお勧めしています。
手術日まで期間が空いている場合は、およそ手術日1ヶ月前までに再度受診していただき、その際に血液検査や同意書説明を行います。手術日を決めた時に予約料がかかります。
眼瞼下垂の症状はないが、瞼の運動に異常や障害が認められる場合、症状によって適切な専門施設をご案内し、必要であれば紹介状を書き、予約を取ります。
眼瞼痙攣はそれほど稀ではなく、けいれんと名前がついていますがピクピクするというよりは「瞼が開けにくい」ことが症状の主体なので、眼瞼下垂として相談に来られる方は多いです。
眼瞼下垂の手術をすると眼は開くのですが、この病気の本体は眼輪筋の強縮であるため、辛さが増すことがあります。手術療法もありますが、通常は神経内科で薬剤による治療をする方が良いと思います。眼瞼痙攣に精通した医師は少ないながら関西にもいるので、必要と思えばご紹介しています。
重症筋無力症は稀な病気ですが、時々診察に来られることがあります。血液検査などいくつか確定診断法はありますが、必ず陽性になる訳ではなく費用もかかるので、疑わしい場合は専門施設をご紹介しています。他にも似た症状が出る病気はいくつかあり、中には手術で改善できるものもあります。
眼瞼下垂症に似て非なる症状として、いわゆる一重まぶたや奥二重で皮膚がたるみ、上眼瞼皮膚の折り返し点が睫毛より下に下がっているため、結果として黒目(角膜)が瞼の皮膚に隠れてしまう、という症状があります。
この場合、眼瞼挙筋の機能は障害されていないので眼瞼下垂ではない、と考えると「偽眼瞼下垂症」という病名になります。
しかし、眼瞼下垂とは瞼(の一部)が垂れ下がっている病態と捉えれば、これも眼瞼下垂の一種として考えることは可能です。(代表的術式である眼瞼挙筋前転法などの手術の適応にはなりませんが。)
生まれつきの「一重まぶた」を眼瞼下垂と言って良いかは議論のあるところです。瞼裂が狭く角膜(黒目)が3分の2くらいしか出ていない人も稀ではありません。しかし、こうした患者さんに重瞼ラインを作る器具などを押し当てて二重を作り目を開けてもらうと、ほとんどの場合きちんと開瞼し、上方視も問題なく行えます。
眼瞼挙筋の線維の末端が、間に脂肪などがあって皮膚まで届いていないために、本来の重瞼ラインの部分が奥に折り畳まれず、反対にまつげの上にせり出してくるのが主因です。もちろんご本人の立場では、力を入れて目を見開いてもぱっちりとは開かず、理想の表情を保つために眼瞼周りの筋肉に力を入れるので疲労し、目の奥の痛みや肩こりなどの症状が出ます。
しかし、一重まぶたの「病態」の主体は皮膚にあり、眼瞼挙筋は位置も動きも正常ですから、前転法による眼瞼下垂症手術の適応にはなりません。普通に「重瞼手術」を受ければいいのです。
診察の際にわざと視線を動かさなかったり眉に力を入れて目を開けない患者さんが時々いますが、不自然でありほとんどの場合誤魔化せません。病気を装うので「詐病」と言います。こうした時は時間をおいて同じ動作を繰り返してもらうと、動きが一定せず計測値もバラバラとなりバレます。
眼瞼下垂は筋肉をいじる手術です。必要のない手術をすると障害が残ることもあります。一重まぶたの患者さんは、皮膚の折れ目をつける「重瞼手術」を受けましょう。
花粉症やアトピー性皮膚炎などの炎症や、コンタクトレンズの付け外し、アイプチなどの重瞼を作るテープや糊、その他様々な原因で皮膚が伸びてしまった方はかなり多い割合を占めます。もちろんこうした原因で、「本当の」眼瞼下垂になってしまう方もおり、両方を合併しているかたもたくさんいます。ある程度年齢の高い眼瞼下垂の患者さんは、必ずと言っていいくらい皮膚の延長を合併しています。
ただ、逆は必ずしも正しくなく、筋肉の動きや位置は正常で、皮膚だけが伸びている方の方が多く見られます。こうした方には自費の「上瞼のたるみ取り」手術をお勧めすることになります。
最近眉下切開による皮膚切除が流行っており、色々と理屈がつけられていますが、必ずしも従来の「二重の部分の皮膚を切り取る」手術に比べて優れているわけではないと思っています。
瞼は薄い部分が伸びるので、眉下の「伸びにくい」皮膚を切り取ることで不自然さが増すと考えています。ラインをいじらないから印象が変わらないというのは明らかな嘘で、この種の手術は印象を変えるために行うわけですから、切り取るべき部分の決定は慎重にすべきです。
もちろん向き不向きはあり、症状によっては適応になる方もいるとは考えます。しかし、流行だから、と手術を受けて不自然さに悩んでいる方も多く、またそうなった場合修正が非常に難しいのです。
後天性眼瞼下垂では腱膜性が多く、先天性では単純性が多い。教科書にはこう書いてありますが、実際にはなかなか診断に至らないこともあります。色々な症状が混ざり合い、特定できないこともあります。
そうした場合、その症状が「眼瞼下垂の手術」で改善するか悪化しそうか、が一つのポイントになります。上にあげた眼瞼痙攣など、手術をすることで悪化が予想されれば他の治療を優先します。
思い切って手術をしてしまった方がいいと思うこともあり、その際には術後に別の治療が必要になる可能性も説明した上で手術をお引き受けします。
緊急性のないご希望による手術になりますので、費用の概略を説明した上で一旦診察を終了し、ご自宅に戻って一度冷静になって再検討した上での来院をお勧めしています。
手術のご希望があり、初診日にそのまま引き続いて手術を予約される場合、当日お支払いいただく検査料、予約料などは全て自費料金となります。(通常は初診料を含めて 27,500円)
手術料は同意書に記入した金額(消費税込み)を、手術の1週間前までにお振込いただきます。当日お支払いされる場合は現金のみとなります。VISAなどのクレジットカードは使えないのでご注意ください。
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