長く垂れた細いチェーンが揺れているピアス、デザイン性のある大きなピアス、
一粒の真珠や真紅のルビー、ピアスのデザインは様々です。
あなたのフェイスラインとネックラインを美しく引き立てて、
あなたを魅力的に演出するピアスの位置とはどこでしょうか。
それは決して耳たぶのど真ん中ではない筈です。
魅力的に見える位置を、もう少し真剣に考えてみましょう。
ピアスホールの位置は、1ミリ違うとずいぶん違って見えます。
その1ミリをこだわるのが後悔しないピアッシングのこつです。
まず、耳のラインを追ってみましょう。
耳の横下のライン。
ここは案外目に付きやすい部位です。
このラインは手鏡で見ると自分では見えないので、おろそかに考えがちですが、
このラインが顔に与える影響はかなり大きいものです。
そして、フェイスラインを目で追ってみましょう。
フェイスラインはいろんな線と面の組み合わせです。
その線と面の強弱によって、人に与える印象は全く違ったものになります。
いつも着る洋服の感じは?カジュアルなものですか、それともクラシカルなワンピース?
ご自身のライフスタイルによっても、ピアスを開ける位置は変わってきます。
お出かけの際に好きなお洋服を着て来院いただくと、
より一層、あなたのチャームポイントがつかみやすくなります。
実際のピアスの位置決めに際しては、医師がご提案させていただいた位置に印を付けます。
正面からだけ見て完結してはいけません
1階のエントランスホールは全面大きな鏡にしてあります。
1階の全身鏡の前で、立ったり座ったり斜めからみたり、
少し離れて手鏡を合わせ鏡にしてピアス位置を確かめて下さい。
手鏡の中のあなたで完結してはいけません。
全身鏡ではあなたの魅力の出方が変わって見えることがあります。
他人はあなたを横から見ることを忘れないでください。
耳は左右差があることに気をつけて!
耳は付き方、大きさが左右で違う方がほとんどです。
位置のマーキングをしてから、
座ったとき、立ったとき、などの見え方を全身鏡で良く観察してください。
耳の形は様々です
参考写真(当院の患者さんの写真ではありません)▶
耳たぶの形も人によってずいぶん違います。
厚みのある方は、ある程度内側にあけても見栄えがしますし、あまり端に開けるとバランスが取れません。
薄い耳の方は、ピアスの重さで耳たぶが変形する事も考慮に入れなければなりません。
ピアストラブルについて
注射針などでピアス穴を開けてアクセサリーピアスをつけた場合、ピアストラブルを引き起こす可能性は、31.5%にも昇るというデータがあります。
自己流のピアッシングでは、約3人に1人はピアストラブルになるという計算になります。
では、ピアストラブルを防ぐにはどうすればよいでしょう。
耳の厚さによってピアスを選びます
まず、医師に、耳の厚さを測ってもらってください。
欧米では、幼少期にピアスをあけますので、ファーストピアスのスタンダード軸の長さは6ミリに設定されています。
ですが、日本では、大人になってからピアスをあける人が多いので、6ミリでは長さが足りない人がほとんどです。
確かにスタンダードサイズの方がロングサイズよりデザイン性の高い物が多いですが、
トラブルを起こすようではファーストピアスとして不適格です。
スタンダードで間に合うのかどうか、医師にキチンと計ってもらいましょう。
☆参考までに
日本で、ピアスをあけた人の、耳の厚さのデータです。
- < 6ミリ 23.1%
- < 7ミリ 49.7%
- 8ミリ以上 12%
消毒はしないでください
詳しくは、ピアスをあけた際にお渡しする説明書を参照してください。
消毒液やジェルを付けてトラブルを起こす人がまれではありません。
あけた日から毎日きれいに洗ってください。
シャンプーや石けんをつけて構いません。シャワーできれいに汚れを洗い流してください。
キャッチの隙間やピアスの軸に汚れを残さないように。
キャッチを締めすぎてはいけません
外れる心配からキャッチを締めて耳たぶを挟みつけてしまうことがあります。
トラブルの多くはキャッチを締めたために軸の長さが不足してしまうことによっておきます。
また、注意していても、ピアッシング後、耳が赤くなり腫れが長引いたり、強く出る方があります。
腫れやすいであろうと予測のつく肌をお持ちの方には、あらかじめ特別に注意事項をご説明しています。
もちろん、耳の形状で条件は変わります。
トラブルを起こしたら、一刻も早く熟練した医師に診てもらう事をお勧めしています。
耳たぶ以外にピアスをつける場合
耳の軟骨部分や、トラガス部分にピアスをあける方も増えてきました。
2カ所、3カ所を一度に開けたいという方もいます。
こうした場合は、うまく洗えなかったりして、トラブルを起こす方があります。
ふつうのファーストピアスのことも方がよいこともありますが、バーベルタイプが必要なこともあります。
耳の形状でピアスにふさわしい方法や条件は変わります。
ファーストピアス施術料金
- ピアス初診料 3,300円
- ピアス両耳(2カ所) 11,000円 チタンファーストピアス料金を含む
- ピアス片耳(1カ所) 6,600円 チタンファーストピアス(1個)を含む
- バーベルピアス(1カ所) 11,000円 バーベルピアス料金を含む
ピアッシング前に金属アレルギーのパッチテストは必要?
ピアストラブルとして受診され、金属アレルギーを心配される方の多くが、実は金属かぶれではなく、ピアスの装着の仕方に問題があるようです。
本当に金属アレルギーの可能性が疑われる場合は、専門機関にご紹介してパッチテストをお勧めしていますが、
それ以外の場合には検査は積極的にお勧めしていません。
金属アレルギーは、金属を使っているうちにある日突然発症するとされています。
パッチテストがマイナスでも、将来的に金属アレルギーにならないと保証することができません。
稀ですが、パッチテストすることによって、かえって金属アレルギーに成る方もあります。
また、金属アレルギーのテストで、色素沈着が残ってなかなか治らない方もあります。
アレルギー検査が本当に必要かどうか医師に確認してください。
初めてピアスを開ける方の、金属アレルギーの割合は決して高いものではありません。
医療用ファーストピアスは純チタンを用いて作られていますので、安心してピアッシングを受けていただけます。
おしゃれ用ピアスを持ち込んでのピアッシングは、金属アレルギー以外にも様々なトラブルの原因になりやすいため、当クリニックではお受けしていません。
ボディピアスは、現在のところお受けしていません
以前行なっていたへそピアスに関しても、事情により現在は中止させていただいています。
専用のボディピアッサーを使い、大型のバーベル等を使用してあける方が、ニードル(針)よりも安全でトラブルが少なくなりますが、様々な部位のご依頼にお応えすることが難しく、現在のところ、ピアッシングは耳に限定させていただきます。
ピアストラブルになったらまず診察を受けてください
できるだけ早い受診をお勧めします
ピアストラブルを起こすと、金属に接する部分の皮膚が溶け、細菌感染を起こして膿が出たり、どろどろのゼリーのような組織が孔の中に充満したりしてきます。
この状態で放置すると、金属が腐食した結果金属アレルギーを引き起こしたり、溶けた皮膚の一部からできものが発生したり、時にはケロイドになって耳たぶが変形してきたりします。
早期であればピアスホールを温存して傷を治す事も可能ですが、悪化した場合一度傷んだ皮膚を切り取って、耳たぶの傷を完全に治してからピアスホールを開けなおさなければならないこともあります。
このような場合、耳たぶの赤みが引くのに数ヶ月から半年かかり、その間ピアスができません。
ピアストラブルは通常保険で診察、治療ができます。お早めに相談してください。
ピアスホールを閉じることもできます
耳たぶのど真ん中にズドンと気に入らないピアスホールが、という方もご心配なく。
以前のピアッシングの位置が気に入らなくなったら、
ピアス孔を閉じて、新しい位置でのピアッシングをご提案したり、
新しく追加したピアス孔などで、バランスがうまく取れるよう、ご案内しています。
ピアスホールを閉じるには手術が必要です
ピアスの穴はトンネルの中にも皮膚がはってしまっているため、少しでもその皮膚を残してしまうとなかなか赤みが減らず治りが遅くなり、場合によってはでき物状に腫れてくることもあります。
穴の中の皮膚を完全に取り切ってしまうと、穴は一回り大きくなります。それを耳たぶの形が変形しないように縫い合わせます。
大きな孔やトラブル後の複雑な孔は、必要ならZ形成術などの皮膚の方向を変えてやる手術方法を取り入れています。
バーベルなどで大きく穴をあけてしまったあとのピアス穴ふさぎは場所によって値段が変わります。
軟骨部分に穴を開けてしまっている場合は軟骨移植などが必要な場合があります。
診察をうけてご相談下さい。
→ ピアス穴塞ぎは、自費での手術となります。費用は通常55,000円からとさせていただいています。
大きな穴や、トラブルを起こして二股になっているもの、軟骨部分の穴、近接して複数あるものなど、条件によって費用はご相談となります。ピアス部分が裂けてしまった耳切れに関しても→ 美容外科のページをご参照下さい。
耳のできものやケロイドは健康保険の適応として手術を行うこともあります。