左の症例の別の部位(照射直後)を下に掲示しています。↓
少しだけ薄くするとヒゲが剃りやすくなります
男性におけるヒゲ脱毛では、女性のように残りなく脱毛する必要はなく、むしろあまりやりすぎると中性的になり性的魅力の減少にもつながりかねず注意が必要です。髭の剃りやすさ、剃ることによる肌荒れを防ぐ、と言った要素が重要視され、時には将来髭を生やして楽しむ余地も残しておくことが要求されます。頬髭はいらないが口髭や顎髭は必要、ここはいらないがここは残しておく、密度や太さが減るだけで良い、と言った配慮がないと場合によって困る場合もあります。(中東での生活や嗜好の変化など)
治療を中断した場合に、不自然でなく左右対称に毛が残ることも大切な要素です。こうしたことも考えながら治療するにはある程度の経験が必要だと考えています。
ヒゲを伸ばしたいが生えてくる範囲が気に入らない、部分的に剃ったり、手入れをするのが大変、という方もいます。
ヒゲのラインを整え、精悍な印象を出してはいかがでしょうか。
大江橋クリニックからの提案です。
料金と範囲はご相談のうえで。
近代の社会的、文化的規範として、男性は女性より肌の色が濃い方が望ましいとされています。このため積極的に肌を白く保つ動機に乏しく、ほとんどの方は女性に比べてかなり日焼けしています。
レーザー脱毛はメラニン色素に吸収された光エネルギーが熱に変わることを利用しているため、照射エネルギーの一部が皮膚表面(表皮のメラニン色素)の加熱に使われ、強く照射すればやけどを起こします。
毛根に吸収されたエネルギーが周囲に拡散することを利用しているため、単位面積あたりの毛根の数が多いと、全照射エネルギーは毛根1本1本にシェアされてしまい、1本あたりの照射エネルギーが減ります。
このため、単位面積あたりの照射エネルギーを上げたいのですが、そうすると皮膚に吸収されるエネルギーも増え、やけどの危険性が高まります。
密集しているヒゲは1平方センチあたり80本から、上口唇では100本以上となることもあり、これらすべてに脱毛に必要なエネルギーを与えると、周辺の組織も高温になり強い痛みを感じやすくなります。
毛根を加熱すると同時に皮膚を冷却する必要がありますが、IPLやダイオードなどのハンドピースが直接発光するタイプの脱毛器ではジェルなどを塗ってハンドピースと肌を密着させなければならず、複雑な形状をした口回りは難しい部位になるようです。
弱い加熱を繰り返すことで、幹細胞を徐々に変性させ、脱毛を起こさせるというコンセプトの脱毛機が発売されています。本当なら素晴らしいことです。
しかし現時点では、理論的根拠が弱く信頼性に乏しいのではないかと考えています。
同様の照射法は、大江橋クリニックでは開院当初から行なっており、確かに毛が細くなり伸びが遅くなるなど一定の効果は見込めますが、あくまで一時的なものと考えています。
皮膚に吸収されるエネルギーを押さえながら、毛根にエネルギーを集中させるには、メラニンに対する吸収性は大きくないが、深達力がある波長を選び、長めのパルス幅で照射する必要があります。
アレキサンドライトレーザーなど波長のやや短いレーザーはメラニンに対する吸収性が高くやけどを起こしやすいので、肌の色が濃い男性には向いていません。
大江橋クリニックでは、レーザー脱毛用の機器として主に波長1064nmのロングパルスNd:YAGレーザーを使用しております。
肌質に合わせて冷却法や照射条件を細かく変えるため、夏の日焼けした肌や色調の濃い男性の肌にも対応可能です。
YAGレーザーは痛みが強いと言われることがありますが、これは光が深くまで到達する事とヘモグロビンへの吸収性が比較的高い事に関係します。すなわち効果が高い事とのトレードオフの関係にあると言えます。
レーザーは出力を設定すれば毎回同じ強さの光がでるのだから、誰がやっても同じという人がいます。これは非常に危険な考え方です。
照射時のちょっとした条件の違い(ハンドピースのわずかな傾きや押し付け方、冷却温度やスポットの重なり方など)で肌への影響は大きく異なります。
レーザー照射は直後に結果が見えません。時間が経って徐々に肌への影響が明らかになってきます。未熟練者は、照射直後に何も起こらないため不安になってエネルギーを上げたり重ねて照射したりしがちです。
やけどなどのトラブルはハンドピースの扱いかたでも起こることがあります。大切な顔の治療を素人の施術者に任せることがないようにしましょう。
自費治療費のページやパンフレット等に載せている治療費はあくまで「めやす」です。上限、といってもいいかもしれません。
医療には不確定性がつきものであり、明瞭会計はなじみません。面積や部位よりも肌の状態や痛みの程度、それに応じて変わる照射技術、施術時間などにコストは影響を受けます。
医師にとってストレスなく安全に短時間で施術できるならば、費用はご相談によりこれより低くてもいいと思っています。もちろん、相談なく事前のお約束より値上げしたりはしません。
医療行為もコストパフォーマンスが適切でないと、医師にとっても患者さんにとっても継続して行なうことができなくなります。
レーザー脱毛は近年、熾烈なダンピング合戦によって治療費が劇的に下がりました。その結果、多くの施設ではコストに見合った収入が得られなくなり、経営上の思惑(客寄せの宣伝など)がない限り利益の見込めない施術となりました。
利益を出すために無資格者を使い人件費を切り下げるなどの行為を行なえば、医師法違反となり、結局営業停止処分などを受けて廃業した施設も少なくはありません。
最近では大手の全国チェーン美容外科が突然脱毛治療の受付を終了し話題になっています。理由は明らかにされていませんが、医師法違反での立件を回避するためか、不採算部門の切り捨てであろうと考えられています。
レーザー照射は、誰がやっても同じ、とはならない技術的修練の必要な医療行為です。単にハンドピースを扱う手先の技術のみならず、対象となる皮膚を観察してその変化をとらえる眼と、皮膚の中で何が起こっているかを瞬時に判断する知識と判断力が求められます。
それを担保するのが資格を持った技術者です。現在のところレーザー照射専門の資格にはレーザー医学会の専門医制度などがありますが、技術的な精度を保障するものではなく、人体を扱う医療行為として「医業」すなわち医師免許を有し人体組織の仕組みを総合的に判断できると考えられる医師すべてにその行為を委ねているわけです。
無資格者が知識の裏付けなしに照射を行なえば、治療効果は下がり危険性は上がります。それを承知の上で、「たかが脱毛」と考えるか、自分の体に無資格者が危害を加える可能性をリスクととらえるかで、脱毛のコスト意識は大きく変わると思います。
脱毛を「医業として」行なう場合、コスト要因には脱毛機器そのものの価格およびメンテナンス費用、脱毛を行なう施設の維持管理費、脱毛を行なう施術者の人件費、レーザー以外の機材・消耗品の価格、広告宣伝費、などが考えられます。
安全性の高い信頼できるメーカーの脱毛用レーザーは未だに高価です。それらの機器を毎日整備するためには、年間数百万円のメンテナンス費用が必要な事もあります。
施設に関しては、一般のオフィスと同様便利な場所にあるきれいな建物ほど、また受付や補助スタッフの人数が多いほど高額になるでしょうし、広告宣伝費はかけていないところから年間数億円に上るテレビCMや雑誌広告を続けている施設まで様々です。
高いと思われる方は、自分に取って適正価格と思われる施設を選んでください。それがご自身の体にかけてよいと思われる費用であれば、そのかわりそれに見合うリスクは引き受けるべきです。
事故はたびたび起こるものではありませんが、だからといって整備士のいない航空会社を使ったりパイロットのかわりに無資格者に飛行機を操縦させたいとは思わない筈です。
多くの民族で顔にヒゲがあるかどうかは男性と女性を見分ける際のポイントになっています。性別を変更したい場合を除き、あまり徹底的に脱毛すると中性的、性別不明的な容貌となり、社会生活上不都合が生じることがあります。
毛穴からは皮脂が分泌されており、これは皮膚の保湿には欠かすことができない物質です。毛穴の構造まで破壊すると皮膚が非常に乾燥してかゆくなるなどの支障が出ます。
毛は必ずしも生命活動に必須ではないので、脱毛しても特別に不都合という事はありませんが、毛穴は大切です。
つまり、毛穴はちゃんと存在するが、そこから生えてくる毛は色の少ない見えにくい毛に変わっている、というのがベストなのです。
年齢やホルモンの影響で、産毛が突然黒い毛に変わる現象は、特に顔ではよく見られます。
従って、一生完全に1本も黒い毛が生えないという状態を作り出す事はほぼ不可能です。
白髪や成長期を過ぎて脱落に向かっている毛の毛根は白く、レーザーで加熱されて幹細胞を障害するにはメラニン色素が不足しています。
白髪になってしまった毛は、レーザーでは抜く事はできず、ラジオ波などの高周波を用いた機械か電気針などによる脱毛が必要となります。(大江橋クリニックでは今のところ、これらの脱毛は行なっておりません。)
レーザー脱毛の最大のメリットは、ひげを剃る手間が大幅に減る事。毛が細く伸びも遅くなるため、剃り忘れても1日気にならない程度になります。
また、肌に対する刺激が少なくなるため、肌質が改善しニキビや赤みが減少します。
レーザー脱毛に限らず、すべてのレーザー治療は、まず患部を見せていただき診断するところから始まります。
場合により、レーザー照射の前に他の治療を受けるべきであると診断することもあります。
このページにも詳しく解説していますが、永久脱毛や全身脱毛などの困難な理由、年齢や性別などによる影響、一般にネットで出回っている情報の間違いなどを患者さんに正しく理解していただく必要があります。
予約時間を増やしてだいぶ自由に時間を選んでいただけるようになったのですが、広範囲の場合には通常の診療時間中ではなく、別途時間を調整させていただきます。
料金は一応このページに載せているものが基準ですが、毛の量、かかる時間などによって割引できる場合があります。皮膚の状態によっては、同じ部位に数種類のレーザーを照射する(レーザーリミックス)場合もありますが、特に取り決めを行なった場合を除き、料金が高くなる事はありません。
レーザーを照射すると毛が加熱されて燃えます。このため、皮膚の表面から長く伸びた毛は皮膚のやけどの原因となり危険です。また、長さによっては本来毛根に作用するべきエネルギーを消費してしまい、脱毛の効率が落ちることもあります。
アトピーやアレルギーなどがあっても通常問題なく照射できます。皮膚炎などはかえってよくなる場合があります。ただし、条件によっては赤みが長引く、ニキビのような膿疱ができるなど問題を生じることもあるので、まず診察を受けてご相談ください。
日焼けは程度にもよりますが、通常レーザー脱毛の妨げにはなりません。ただし、エネルギーの強さやパルス幅を白く透明な肌より厳密にコントロールしなければなりません。
レーザー脱毛が普及しはじめて15年以上が経過し、それ以前は特殊な職業など一部の人しか試みなかった「腋脱毛」がほとんど女性の常識となってしまいました。
現在では女性の陰毛処理と並んで男性のヒゲ脱毛が急速に普及し、常識化しつつあります。
男性専用のサロンも乱立状態ですが、中には技術の伴わない施設も少なくありません。
男性にとって顔はビジネスの武器でもあります。安易に考えて安物買いをしないよう、情報を集め、正しい方法で良い結果を出してください。